「転教口称」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:29時点における最新版
てんぎょうくしょう/転教口称
教えを転じて直ちに阿弥陀仏の名号を口に称えさせること。「善友苦しんで失念すと知って、転教して口ずから、弥陀の名号を称せしむる」(聖典二・三二〇/浄全二・六九下)という善導『観経疏』の言葉。『観経』下品下生の往生人である五逆十悪の凡夫は、臨終に善友から阿弥陀仏の功徳を聞き、仏名を念ずるよう教えられるが、苦痛によって正念を失い、念ずることができない。そこで、善友は教え方を変えて口ずから阿弥陀仏の名号を称えさせた。この善友による口称念仏の勧めを指す。
【資料】『伝通記』
【執筆者:吉水岳彦】