「界内・界外」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:21時点における最新版
かいだい・かいげ/界内・界外
「かいだい」は「かいない」とも読む。家や村、あるいは結界など一定の地域や場所の内外を指す。また、欲界・色界・無色界の三界の内外を指して使われる場合も多い。迷いの世界である界内と三界を出たところの界外が相対する。もともと界外にいたることが悟りであるとされていたが、大乗仏教では迷いの根源を断つことが涅槃とされ、単に三界を出るのではなく、三界を超越したところに悟りがあるとした。よって界外の教えこそ最高のものとされる。とくに天台宗で説く蔵・通・別・円の四教では、蔵教は界内の事教、通教は界内の理教、別教は界外の事教、円教は界外の理教とし、凡聖同居土・方便有余土・実報無障礙土・常寂光土の四土の内、凡聖同居土のみ界内で、それ以外は界外の国土としている。
【執筆者:横田善教】