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「音楽法要」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

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2018年9月17日 (月) 00:25時点における版

おんがくほうよう/音楽法要

音楽を主軸とした法要式衆による声明仏教讃歌、また吉水流詠唱などとの混成形式で行われる場合もある。松濤もといは古来の教化仏教音楽である「御詠歌和讃」による教化運動と、仏教法要の姿として経典の平易化・音楽化と、伝統を失わない平易さを重視し、参列者と一体となって行うお勤めとして「法要音楽の近代化」を提唱し、昭和二一年(一九四六)六月、望月信亨導師として「勢至まつり」の音楽法要が行われた。同年九月、知恩院での「新しい仏教音楽法要」が、高橋良和の児童芸術研究所「くるみの会」と華頂高等女学校生徒の合唱団によって行われ、NHK京都放送局から全国放送された。同二二年九月、知恩院教務部はこれからのおつとめは通仏教的要素が大切であるとして、児童用一般用(音楽)勤行譜を出版した(松濤基道「椎尾先生と音楽と私」『椎尾弁匡選集』月報六、山喜房仏書林、一九七二)。同二八年、『法要集』(改訂三版)には松濤基道作曲の浄土宗勤行譜を掲載、平成一〇年(一九九八)には浄土宗音楽法要を普及するためのCD『仏教聖歌』(JSP—九八〇二)を発行した。知恩院では御忌大会・成人祝賀式などで音楽法要を定期的に行い、大本山はじめ一般寺院でも広く行われている。


【参考】「法要音楽について」(『松濤基作曲集』別巻一〇、松濤基道、一九九三)、浄土宗保育協会『音楽法要集』、小川隆宏『浄土宗の新しい音楽法要—わかりやすい みんなのおつとめ』(洛西書院、一九九八)


【執筆者:西城宗隆】