「略論裏書」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:35時点における最新版
りゃくろんうらがき/略論裏書
一巻。『略論安楽浄土義裏書』ともいう。良山妙観録。文和五年(一三五六)作。名越派の学僧として知られる良山が曇鸞『略論安楽浄土義』の六問答を二四項目にわたって註釈した浄土宗関係者による最初の註釈書であり、羅什門下の僧肇の説や、唯識学的な理解が示される。巻末の記によれば、建武三年(一三三六)に本書の草稿が作られ、そののち文和五年霊夢により加筆修正されたようである。同年九月一三日に清書が終わっているが、第二三項目の五智釈のなかに良山の孫弟子にあたる良栄理本の加筆が見られることなど、本書の成立年代については考慮の必要がある。
【所収】続浄六
【執筆者:加藤芳樹】