「石川」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:19時点における最新版
いしかわ/石川
渋谷七郎入道道遍の居住地。石河とも表記する。聖冏『銘心抄』上に「石川里とは相模国大庭の御厨の内郷の名なり」(聖典五・三七八/浄全一〇・六一上)とあり、大庭御厨内の渋谷氏庄域にあたる現在の神奈川県藤沢市石川と考えられる。渋谷道遍は土地の名から石川禅門と称した。良心『授手印決答受決鈔』上には、正嘉元年(一二五七)、道遍より『疑問抄』の序文に法然の教えと相違する点があると指摘を受けた良忠が、下総(千葉県北部)から石川へ赴いて道遍から話を聞き、序文を書き改めたこと、良忠は鎌倉へ移住後もたびたび道遍を訪れていたことが記されている(浄全一〇・八七下〜八上)。
【参考】大橋俊雄「石川禅門渋谷七郎元重入道道遍に就て」(『我が住む町』一〇、藤沢市中央図書館、一九五八)
【執筆者:大谷慈通】