阿弥陀仏の極楽浄土のこと。極楽浄土は生死輪廻することや迷うことがなく、無生のさとりの世界であることをいう。善導『観経疏』や『般舟讃はんじゅさん』において見られる語である。また聖冏は『釈浄土二蔵義』において「浄土の教門は、一毫未断の凡夫直に無生の宝国に生じて、等しく果極の法身を証す」(浄全一二・一一一下)と述べる。
【執筆者:大屋正順】