「法然伝と浄土宗史の研究」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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ほうねんでんとじょうどしゅうしのけんきゅう/法然伝と浄土宗史の研究
中井真孝著。平成六年(一九九四)一二月、思文閣出版刊。本書は初期法然伝の成立に関する研究、清浄華院・知恩院をはじめとする中世浄土宗寺院の研究、そして近世における浄土宗本末関係の研究の三部、および付篇からなる。法然伝研究では、『源空聖人私日記』が『一期物語』『四巻伝』より後の成立であろうこと、および『一期物語』『四巻伝』『知恩講私記』が相互に独立して成立したことなどが論じられる。一方、本末関係については、例えば室町期から江戸期にかけて知恩院が「総本山」としての地位を獲得してゆく過程を「出世綸旨」の執奏権という視点から論じている。
【執筆者:安達俊英】