「尋常別行」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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じんじょうべつぎょう/尋常別行
平生に行う別行。特に日常において時間を限って行う別時念仏のこと。『往生要集』下の大文第六別時念仏に尋常別行と臨終行儀の二種をあげる。この尋常別行において、日々の行法だけでは常に勇進できる確証はないので、時間を限って行う別時を勧める。期間は一日から七日間、あるいは一〇日から九〇日間とし、修する者のねがい求めるところによって定める。聖光は『西宗要』四の尋常念仏事で、この『往生要集』の尋常別行や尋常念仏について言及した上で三種の尋常における念仏を説く。①道場に入らず浄衣を着せず、日時や場所も限定せず、行住坐臥自由に三万あるいは六万回称える日課念仏。②この日課念仏を実践している者が、道場を清め身を清浄にし、一日ないし七日間行う尋常の別時念仏。③日課の尋常念仏をしている者が、頻度の差があるものの一生涯を通じて定期的に行う別時念仏。この中、②と③は尋常別行を平生の日課念仏と併修するものである。
【執筆者:横田善教】