「浄土宗の成立と展開」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:25時点における最新版
じょうどしゅうのせいりつとてんかい/浄土宗の成立と展開
伊藤唯眞著。昭和五六年(一九八一)六月、吉川弘文館刊。本書は聖仏教史研究の立場から浄土宗教団の成立と発展を論じたもの。とくに時期を浄土宗成立後一〇〇年間にあてている。内容は五章から構成され、序説「開創期浄土宗研究への視角」をはじめ、第一章「法然の立宗と比叡下山—民衆仏教への志向—」、第二章「法然の思想進展と浄土宗(法然教団)の発達」、第三章「法然滅後における浄土宗教団の様相」、第四章「念仏聖像成立の教団的背景」、第五章「開創期浄土宗の思想動向」となる。著者はそれまでの研究において、念仏聖が浄土宗教団の拡大に寄与していたことを指摘していたが、昭和五四年(一九七九)に滋賀県玉桂寺の阿弥陀仏立像より源智の造立願文および結縁交名が発見されたことで、著者の説が証明された。本書はその研究の集大成といえる。
【参照項目】➡伊藤唯眞著作集
【執筆者:編集部】