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「浄土三部経合讃」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:25時点における最新版

じょうどさんぶきょうがっさん/浄土三部経合讃

四巻七冊。『無量寿経合讃』二巻四冊(上巻本・末、下巻本・末)、『観無量寿経合讃』一巻二冊(本・末)、『阿弥陀経合讃』一巻一冊の総称。観徹撰。享保一〇年(一七二五)刊行。「浄土三部経」に対して、浄土宗義から注釈を加えたもの。浄土宗において、三部経読解のための基準となるものである。注釈の形式は『無量寿経合讃』『観無量寿経合讃』『阿弥陀経合讃』ともに共通であり、科段・科文を施して内容の理解に努めるという伝統的なものである。本書はこのような手法を用いて、三部経の一文一文に対して、様々な経論や浄土宗の伝統的解釈を引用し、注釈を施している。初版の刊行は、観徹六九歳、瓜連うりづら常福寺に住していた享保一〇年である。その後、誤字等を訂正し改訂再版される(編者は不明)。この改訂版は、表紙に「再治」の二字が付されており、再治本と呼ばれる。なお寛政一一年(一七九九)には本書の版木が、知恩院に寄進されている。末疏には『三部経合讃引文』の写本がある。また『無量寿経合讃討源記』という末疏の存在が伝えられているが、これは現在発見されていない。


【所収】『仏教大系』三(仏教大系刊行会、一九一九)、浄土宗選集編集委員会編『浄土宗選集』三(同朋舎出版、一九八五)


【参考】岸一英『浄土三部経合讃』解題(『浄土宗選集』三、同朋舎出版、一九八五)


【参照項目】➡観徹


【執筆者:石田一裕】