「三徴候死」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:24時点における最新版
さんちょうこうし/三徴候死
従来から用いられてきた死の判定基準。心臓拍動停止、呼吸停止、瞳孔散大の三徴候を確認した後に死亡とする。三兆候死とも書く。日本では人の死について法律的な定義がなかった。また、医学教育の中でも最近まで教科書に記載が無く、臨床訓練の過程で習慣的に三徴候が揃えば「ご臨終です」といってよいと教えられてきた。三徴候の医学的意味は、心臓と肺機能の停止、および脳幹機能の消失であった。近年の人工呼吸器の発達によって、呼吸停止は機械が作動している限り起こらず、死を再定義する必要性が生じてきた。ここに導入されたのが脳死という考え方である。
【参照項目】➡脳死
【執筆者:今岡達雄】