「極楽浄土宗義」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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2018年3月30日 (金) 06:23時点における最新版
ごくらくじょうどしゅうぎ/極楽浄土宗義
三巻(ただし中・下巻のみ現存)。隆寛著。承久二年(一二二〇)成立。隆寛教学の概要を簡潔な表現で記した書。中巻は第二解往生機として報土往生機、辺地往生機と次第する。三心具足の念仏者は報土に、帯惑疑生の人は辺地に、それぞれ往生することを示す。下巻は第三結浄土宗義として、国土相、往生機、一宗名義と次第するが、ここで中巻の内容を再説していることより、散逸した上巻は第一解国土相であったことが推定される。また、一宗名義では声聞・菩薩、難行・易行等の七つの簡異を示している。
【所収】平井正戒『隆寛律師の浄土教附遺文集』(金沢文庫浄土宗典研究会、一九四一)、桑谷観宇・戸松憲千代共編『隆寛律師全集』一(真宗典籍研究会、一九四〇)、仏全二四
【参考】塚本善隆「金沢文庫所蔵浄土宗学上の未伝稀覯の鎌倉古鈔本」(浄土学五・六、一九三三)、石田充之『日本浄土教の研究』(百華苑、一九五二)
【参照項目】➡隆寛
【執筆者:朝岡知宏】