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きえげ／帰依偈

得度式において新発意しんぽっちが和上から灌頂を受け、仏を礼拝して称える偈文。「帰依大世尊きえだいせそん　能度三有苦のうどさんぬく　亦願諸衆生やくがんしょしゅじょう　普入無為楽ふにゅうむいらく」。『四分律行事鈔』下四（正蔵四〇・一五〇中）に出る。仏に帰依し、その大慈悲で三界の苦を除き、衆生があまねく涅槃を得ることができるように願う意。和上が教えて新発意に称えさせる。『浄土宗法式精要』では偈題を「新発意説偈」とする。『国訳一切経』（律疏部二）の注では「礼仏帰依」とある。

【参照項目】➡得度式

【執筆者：巖谷勝正】