江戸時代の下級僧侶。願人坊主は江戸での呼び名ともいわれ、念仏踊りの一種とされる願人踊りに深い関わりをもつ。出自の詳細は不明であるが、一説には江戸に下った僧侶らが、乞食こつじき僧として代垢離だいごりなどの社寺参詣の代行を生業としたものとされている。彼らが行った歌舞が願人踊りとして各地に広まったが、願人坊主には、羽黒派と鞍馬派という二派があったといわれる。
【参照項目】➡願人踊り
【執筆者:工藤美和子】