「浄土双六」の版間の差分
提供: 新纂浄土宗大辞典
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じょうどすごろく/浄土双六
絵双六の一種であり、極楽往生の過程を描いたもの。仏・菩薩はすべて絵像で描かれていることから、「仏像双六」とも呼ばれた。江戸前期、万治・寛文(一六五八—一六七三)の頃から流行し、宝永の頃(一七〇四—一七一〇)に最盛期をむかえた。元々は慶長以後、初学の僧に仏法の名目を覚えさせるために創案されたもので、「仏法双六」または「名目双六」と称した。良い目を振って上がりになると極楽浄土に進み、悪い目を振ると最後には地獄に落ち永沈となる。賽は「南無分身諸仏」の六字を記したものなどを用い、南閻浮州を振り出しに極楽、地獄の道程が絵に描かれている。
【参考】大谷旭雄「第五篇 仏法双六と浄土双六」(『法然浄土教とその周縁 坤』山喜房仏書林、二〇〇七)
【執筆者:宮田恒順】