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Z1450 即心念仏談義本或問余説 霊空 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z14_0319A01: 生ずるの義なり。
Z14_0319A02:   問。𣵀槃經は。現在の陰滅して。中有の陰生ずる
Z14_0319A03:   を說けり。答。今は。四明の意に依る。云云
Z14_0319A04: 十疑論何ぞ必ずしも。略論によらんや。推量するに。
Z14_0319A05: 略論を僞撰せる人が。觀經の疏や。十疑論を。取り合
Z14_0319A06: せて。書きたることなるべし。天台。何ぞ必ず曇鸞に
Z14_0319A07: 依ると。云べきや。無後心とは。餘念なきを云。此解
Z14_0319A08: しやう。あらし。無間心は。無餘念と云べし。善導大
Z14_0319A09: 師。又不貪瞋煩惱來間○亦名無間修と。貪瞋煩
Z14_0319A10: 惱は。餘念に非ずや。無後心は。最後の一念なるゆへ。
Z14_0319A11: 後心なしと云こゝろなり。かく申してこそ。無間心。
Z14_0319A12: 無後心の差別が。よくわかるれ。無後心を。餘念なし
Z14_0319A13: と云ては。無間心と同じことに。なるなり。無間心。無
Z14_0319A14: 後心のことさへ。言ばを覺へられたる分にて。義理は
Z14_0319A15: 知られずと。見ゆるなり。 十疑の在定之心とは。卽
Z14_0319A16: ち論註の在決定の心なり。 此れは。彼の人などの。
Z14_0319A17: 云はるべき料簡にてはなきに。なにと合點をし損じ
Z14_0319B01: て。加樣のことを云はるゝや。臨終決斷の心のこと
Z14_0319B02: を。在決定の心と書くこと。少し文字の譯を知りたる
Z14_0319B03: 人は。決定して書くまじきことなり。天台大師は。云
Z14_0319B04: に及ばず。大師の輪下の。善心小僧
Z14_0319B05:   百錄に。晉王よりの進物を載せて。淨人善心。年
Z14_0319B06:   十一と。あり。又次に。淨人善心。已墮僧數と。あ
Z14_0319B07:  り。
Z14_0319B08: にても。書くまじき言なり。云に及ばぬことなれど
Z14_0319B09: も。在定の言ばは。遺敎經などに之有。若攝心者。心
Z14_0319B10: 則在定。心在定故。能知世間生滅法相の言なり。論
Z14_0319B11: 註にも。十疑論の上にも。在心。在緣。在決定とある
Z14_0319B12: ゆへ。其在決定の字を。一字略して。在定と書きたる
Z14_0319B13: ものなりと。云へること。甚だ譯もなきことなり。譬
Z14_0319B14: へば大學之道。在明德。在民。在於至善と。
Z14_0319B15: あるほどに。程子の初學入德之門也と。書れしは。誤
Z14_0319B16: りなるべし。初學入在德之門也と云ふべし。又在の字
Z14_0319B17: の。いらぬ處にても。在親民。在止至善と。名目にすべ

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