浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z14_0319A01: | 生ずるの義なり。 |
Z14_0319A02: | 問。𣵀槃經は。現在の陰滅して。中有の陰生ずる |
Z14_0319A03: | を說けり。答。今は。四明の意に依る。云云 |
Z14_0319A04: | 十疑論何ぞ必ずしも。略論によらんや。推量するに。 |
Z14_0319A05: | 略論を僞撰せる人が。觀經の疏や。十疑論を。取り合 |
Z14_0319A06: | せて。書きたることなるべし。天台。何ぞ必ず曇鸞に |
Z14_0319A07: | 依ると。云べきや。無後心とは。餘念なきを云。此解 |
Z14_0319A08: | しやう。あらし。無間心は。無二餘念一と云べし。善導大 |
Z14_0319A09: | 師。又不下以二貪瞋煩惱一來間上○亦名二無間修一と。貪瞋煩 |
Z14_0319A10: | 惱は。餘念に非ずや。無後心は。最後の一念なるゆへ。 |
Z14_0319A11: | 後心なしと云こゝろなり。かく申してこそ。無間心。 |
Z14_0319A12: | 無後心の差別が。よくわかるれ。無後心を。餘念なし |
Z14_0319A13: | と云ては。無間心と同じことに。なるなり。無間心。無 |
Z14_0319A14: | 後心のことさへ。言ばを覺へられたる分にて。義理は |
Z14_0319A15: | 知られずと。見ゆるなり。 十疑の在定之心とは。卽 |
Z14_0319A16: | ち論註の在決定の心なり。 此れは。彼の人などの。 |
Z14_0319A17: | 云はるべき料簡にてはなきに。なにと合點をし損じ |
Z14_0319B01: | て。加樣のことを云はるゝや。臨終決斷の心のこと |
Z14_0319B02: | を。在決定の心と書くこと。少し文字の譯を知りたる |
Z14_0319B03: | 人は。決定して書くまじきことなり。天台大師は。云 |
Z14_0319B04: | に及ばず。大師の輪下の。善心小僧 |
Z14_0319B05: | 百錄に。晉王よりの進物を載せて。淨人善心。年 |
Z14_0319B06: | 十一と。あり。又次に。淨人善心。已墮二僧數一と。あ |
Z14_0319B07: | り。 |
Z14_0319B08: | にても。書くまじき言なり。云に及ばぬことなれど |
Z14_0319B09: | も。在定の言ばは。遺敎經などに之有。若攝レ心者。心 |
Z14_0319B10: | 則在レ定。心在レ定故。能知二世間生滅法相一の言なり。論 |
Z14_0319B11: | 註にも。十疑論の上にも。在心。在緣。在決定とある |
Z14_0319B12: | ゆへ。其在決定の字を。一字略して。在定と書きたる |
Z14_0319B13: | ものなりと。云へること。甚だ譯もなきことなり。譬 |
Z14_0319B14: | へば大學之道。在レ明二明德一。在レ親レ民。在レ止二於至善一と。 |
Z14_0319B15: | あるほどに。程子の初學入レ德之門也と。書れしは。誤 |
Z14_0319B16: | りなるべし。初學入二在德一之門也と云ふべし。又在の字 |
Z14_0319B17: | の。いらぬ處にても。在親民。在止至善と。名目にすべ |