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Z0390 父子相迎諺註 湛澄 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
Z08_0223A01: 一の道に。いくたびも生をうけて。餘の道へうつらぬ
Z08_0223A02: を橫といふなり。○此句は序分義に。縱橫於六
Z08_0223A03: と有なり。●(二六)駈使の二字なり。六道をたて。よ
Z08_0223A04: こに。をひまわされしなり。にの字は助字なり。摠じ
Z08_0223A05: て爰は慈恩大師の釋に依りて。書き給ひたるもの也。
Z08_0223A06: 西方要決。恆魔王。而作僕使。駈-馳セラレテ
Z08_0223A07: 六道苦-切身心云云。●(二七)つたなきものになり
Z08_0223A08: てなり。●(二八)性名は身に有ものなり。わが佛の性
Z08_0223A09: をわすれ。法王子の名をもわする〻なり。下卷に佛種
Z08_0223A10: 性の貴性といひ。法王子の佳名といふ是なり。●(二九)
Z08_0223A11: 下卷に。佛をもて父とし。蓮をもて母とすとあり。是
Z08_0223A12: までは流轉の次第なり。此下は迷の長ずるありさま
Z08_0223A13: なり。●(三〇)あやまりてなり。●(三一)名聞と利養
Z08_0223A14: にか〻りて。身の自由ならざる事。籠に入たるもの〻
Z08_0223A15: 如し。ひとやは獄の字にて。籠のことなり。●(三二)我
Z08_0223A16: をまよはす六塵の境なり。●(三三)心とつくりいだ
Z08_0223A17: す也。●(三四)主君妻子などの。たがひに恩をうけ。た
Z08_0223A18: がひに愛するを。恩愛といふ。そのはなれがたき事。き
Z08_0223A19: づなに結び付らる〻がごとし。きづなとは。攣の字に
Z08_0223A20: て。狗をつなぐもの也。舍利講式には。愛結之(キツナ)
Z08_0223B01: と有り。●(三五)妻子すなはち妄緣なり。又妄に迷境
Z08_0223B02: を緣ずる心なり。●(三六)ぬるは畢の字の心。むすび
Z08_0223B03: ての後の事也。解脫上人云。結恩愛繫縛於迷亂之
Z08_0223B04: 。●(三七)極樂也。前に註す。●(三八)禮讚に。
Z08_0223B05: 普攝有緣歸本國と有。衆生の爲にも本國なり。●(三九)
Z08_0223B06: かつてかへりたきおもひなきなり。●(四〇)字書に
Z08_0223B07: 。上愛スルヲ。西方要決。忽聞彌陀
Z08_0223B08: 父。不弘願等云云。●(四一)すべてといふ心なり。前
Z08_0223B09: に註す。●(四二)萬葉に愛の字を訓せり。本尊を愛敬
Z08_0223B10: する心もなし。あひ奉りたき心もなきなり。●(四三)
Z08_0223B11: 群〓論。穢土五欲。增-長貪心以上娑婆には。四
Z08_0223B12: 趣五濁等の穢惡あるをもて。穢土と名づくるなり。●
Z08_0223B13: (四四)色と。聲と。香と。味と。觸との五の境を。樂欲す
Z08_0223B14: る事也。●(四五)是よりおもしろき事は。又もあらじ
Z08_0223B15: とおもうなり。夕顏に。またなき事にかしこまると有
Z08_0223B16: り。河海に。又なき事なり。一說に。いまだなきなり。又
Z08_0223B17: 二ともなき事なり。●(四六)極樂淨土の事なり。弘決
Z08_0223B18: 。具セハ刹摩。此ニハ。卽一佛所主
Z08_0223B19: 土也。●(四七)淨樂我常の四德なり。下卷に有。●(四八)
Z08_0223B20: 蔑の字なり。あざむきかろしむる心。●(四九)右のゆ

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