浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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Z08_0223A01: | 一の道に。いくたびも生をうけて。餘の道へうつらぬ |
Z08_0223A02: | を橫といふなり。○此句は序分義に。縱橫ニ走ル二於六 |
Z08_0223A03: | 道ニ一と有なり。●(二六)駈使の二字なり。六道をたて。よ |
Z08_0223A04: | こに。をひまわされしなり。にの字は助字なり。摠じ |
Z08_0223A05: | て爰は慈恩大師の釋に依りて。書き給ひたるもの也。 |
Z08_0223A06: | 西方要決ニ云ク。恆ニ爲ニ二魔王ノ一。而作テ二僕使ト一。駈二-馳セラレテ |
Z08_0223A07: | 六道苦二-切ス身心ヲ一云云。●(二七)つたなきものになり |
Z08_0223A08: | てなり。●(二八)性名は身に有ものなり。わが佛の性 |
Z08_0223A09: | をわすれ。法王子の名をもわする〻なり。下卷に佛種 |
Z08_0223A10: | 性の貴性といひ。法王子の佳名といふ是なり。●(二九) |
Z08_0223A11: | 下卷に。佛をもて父とし。蓮をもて母とすとあり。是 |
Z08_0223A12: | までは流轉の次第なり。此下は迷の長ずるありさま |
Z08_0223A13: | なり。●(三〇)あやまりてなり。●(三一)名聞と利養 |
Z08_0223A14: | にか〻りて。身の自由ならざる事。籠に入たるもの〻 |
Z08_0223A15: | 如し。ひとやは獄の字にて。籠のことなり。●(三二)我 |
Z08_0223A16: | をまよはす六塵の境なり。●(三三)心とつくりいだ |
Z08_0223A17: | す也。●(三四)主君妻子などの。たがひに恩をうけ。た |
Z08_0223A18: | がひに愛するを。恩愛といふ。そのはなれがたき事。き |
Z08_0223A19: | づなに結び付らる〻がごとし。きづなとは。攣の字に |
Z08_0223A20: | て。狗をつなぐもの也。舍利講式には。愛結之䌤易レ纒ヒ |
Z08_0223B01: | と有り。●(三五)妻子すなはち妄緣なり。又妄に迷境 |
Z08_0223B02: | を緣ずる心なり。●(三六)ぬるは畢の字の心。むすび |
Z08_0223B03: | ての後の事也。解脫上人云ク。結二恩愛ノ繫縛ヲ於迷亂之 |
Z08_0223B04: | 心ノ上ニ一。●(三七)極樂也。前に註す。●(三八)禮讚に。 |
Z08_0223B05: | 普攝有緣歸本國と有。衆生の爲にも本國なり。●(三九) |
Z08_0223B06: | かつてかへりたきおもひなきなり。●(四〇)字書に |
Z08_0223B07: | 云ク。上愛スルヲレ下ヲ曰レ慈ト。西方要決ヲ云ク。忽聞ク彌陀ノ慈 |
Z08_0223B08: | 父。不レ違二弘願一等云云。●(四一)すべてといふ心なり。前 |
Z08_0223B09: | に註す。●(四二)萬葉に愛の字を訓せり。本尊を愛敬 |
Z08_0223B10: | する心もなし。あひ奉りたき心もなきなり。●(四三) |
Z08_0223B11: | 群〓論ニ云ク。穢土ノ五欲ハ。增二-長ス貪心ヲ一。以上娑婆には。四 |
Z08_0223B12: | 趣五濁等の穢惡あるをもて。穢土と名づくるなり。● |
Z08_0223B13: | (四四)色と。聲と。香と。味と。觸との五の境を。樂欲す |
Z08_0223B14: | る事也。●(四五)是よりおもしろき事は。又もあらじ |
Z08_0223B15: | とおもうなり。夕顏に。またなき事にかしこまると有 |
Z08_0223B16: | り。河海に。又なき事なり。一說に。いまだなきなり。又 |
Z08_0223B17: | 二ともなき事なり。●(四六)極樂淨土の事なり。弘決ニ |
Z08_0223B18: | 云ク。具ニ存セハ應レ云二刹摩ト一。此ニハ云レ田ト。卽一佛所主ノ國 |
Z08_0223B19: | 土也。●(四七)淨樂我常の四德なり。下卷に有リ。●(四八) |
Z08_0223B20: | 蔑の字なり。あざむきかろしむる心。●(四九)右のゆ |