浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J19_0612A01: | 始叡山にて慈覺大師九世の法嫡露地房の座主長意 |
J19_0612A02: | の故に露地の正統と稱す末裔叡空上人より傳來の正奧聖光に授 |
J19_0612A03: | 與光又然阿に授付然阿又寂惠と當山相承の表什な |
J19_0612A04: | り凡大師傳戒の袈裟二肩あり一は今此袈裟外の一 |
J19_0612A05: | は慈覺の僧伽梨臨終に着用 正信房に傳來今二尊院に藏 |
J19_0612A06: | む |
J19_0612A07: | 天照太神像 長さ三寸 傳に八幡作と云 |
J19_0612A08: | 記主開創に所感 作名は後人の附所か但し寺傳に |
J19_0612A09: | 感得の由縁をしるさず天照の山號たる事を思はず |
J19_0612A10: | 傳由を糺正せず或云此像は深譽上人所感とも又觀 |
J19_0612A11: | 譽上人の所得と云云未然又一説に當山開創時地中 |
J19_0612A12: | より出現により後山を天照山と號すと云 |
J19_0612A13: | 阿彌陀經 寬喜二年七月二十一日一字三禮書と奧書 |
J19_0612A14: | 有之辨阿聖光上人筆或云此經非辨師筆土御門院御 |
J19_0612A15: | 宸筆とも又後鳥羽院隱岐國にて御書翰の上聖光上 |
J19_0612A16: | 人に所賜と云云 |
J19_0612A17: | 紫石硯 一面松鶴龜彫物裏に永享五年十二月二十五 |
J19_0612B18: | 日と小彫有之寺傳に松蔭の硯也平重衡受戒時大師 |
J19_0612B19: | に布施として進せらるそれを聖光に賜り光記主に |
J19_0612B20: | 讓る記主の自筆讓狀有之凡竹布袈裟と阿彌陀經と |
J19_0612B21: | 此硯と三種を寂惠房に附屬の狀一通弘安九年八月 |
J19_0612B22: | 良忠自筆の書あり案に裏彫の永享は後人の所彫歟 |
J19_0612B23: | 再考或云松影の硯は大師より勢觀上人へ附屬今京 |
J19_0612B24: | 知恩寺の所藏を正とすべし又尚古十種の中には當 |
J19_0612B25: | 麻寺にあるを正とす此硯は松鶴の硯にて左馬頭持 |
J19_0612B26: | 氏朝臣先祖尊氏卿光嚴院法皇よりの所傳を當山六 |
J19_0612B27: | 世常譽良吽上人に寄附有し品なりと此説を正とす |
J19_0612B28: | べし又或云此硯は重衡郷大師に授戒の布施數品の |
J19_0612B29: | 中松蔭硯は宋朝よりの所送此硯は平生手馴の硯な |
J19_0612B30: | るを一つに添進せられしかば謬りてかの硯と名を |
J19_0612B31: | 混同せるなるべし松鶴の硯と云べし |
J19_0612B32: | 東鑑承元三己巳下云十二月十九日佐佐木兵衞太郞入 |
J19_0612B33: | 道西仁献硯一面於將軍家重寶也三位通感卿硯云云 |
J19_0612B34: | 殊有御自愛云云 |