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J2840 鎌倉光明寺志 摂門 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J19_0612A01: 始叡山にて慈覺大師九世の法嫡露地房の座主長意
J19_0612A02: 故に露地の正統と稱す末裔叡空上人より傳來の正奧聖光に授
J19_0612A03: 與光又然阿に授付然阿又寂惠と當山相承の表什な
J19_0612A04: り凡大師傳戒の袈裟二肩あり一は今此袈裟外の一
J19_0612A05: は慈覺の僧伽梨臨終に着用 正信房に傳來今二尊院に藏
J19_0612A06:
J19_0612A07: 天照太神像 長さ三寸 傳に八幡作と云
J19_0612A08: 記主開創に所感 作名は後人の附所か但し寺傳に
J19_0612A09: 感得の由縁をしるさず天照の山號たる事を思はず
J19_0612A10: 傳由を糺正せず或云此像は深譽上人所感とも又觀
J19_0612A11: 譽上人の所得と云云未然又一説に當山開創時地中
J19_0612A12: より出現により後山を天照山と號すと云
J19_0612A13: 阿彌陀經 寬喜二年七月二十一日一字三禮書と奧書
J19_0612A14: 有之辨阿聖光上人筆或云此經非辨師筆土御門院御
J19_0612A15: 宸筆とも又後鳥羽院隱岐國にて御書翰の上聖光上
J19_0612A16: 人に所賜と云云
J19_0612A17: 紫石硯 一面松鶴龜彫物裏に永享五年十二月二十五
J19_0612B18: 日と小彫有之寺傳に松蔭の硯也平重衡受戒時大師
J19_0612B19: に布施として進せらるそれを聖光に賜り光記主に
J19_0612B20: 讓る記主の自筆讓狀有之凡竹布袈裟と阿彌陀經と
J19_0612B21: 此硯と三種を寂惠房に附屬の狀一通弘安九年八月
J19_0612B22: 良忠自筆の書あり案に裏彫の永享は後人の所彫歟
J19_0612B23: 再考或云松影の硯は大師より勢觀上人へ附屬今京
J19_0612B24: 知恩寺の所藏を正とすべし又尚古十種の中には當
J19_0612B25: 麻寺にあるを正とす此硯は松鶴の硯にて左馬頭持
J19_0612B26: 氏朝臣先祖尊氏卿光嚴院法皇よりの所傳を當山六
J19_0612B27: 世常譽良吽上人に寄附有し品なりと此説を正とす
J19_0612B28: べし又或云此硯は重衡郷大師に授戒の布施數品の
J19_0612B29: 中松蔭硯は宋朝よりの所送此硯は平生手馴の硯な
J19_0612B30: るを一つに添進せられしかば謬りてかの硯と名を
J19_0612B31: 混同せるなるべし松鶴の硯と云べし
J19_0612B32: 東鑑承元三己巳下云十二月十九日佐佐木兵衞太郞入
J19_0612B33: 道西仁献硯一面於將軍家重寶也三位通感卿硯云云
J19_0612B34: 殊有御自愛云云

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