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J2820 三縁山志 摂門 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J19_0347A01: 臨すんは地のあつき事をしらずと猶上人の言辭
J19_0347A02: 邈遠文義明察の敎誡を伏感し三ケ月の間片時も
J19_0347A03: 座下をはなれす敬て勸化を禀け一たひ佛像を塔
J19_0347A04: 中にむかへ供養の道儀をとけ正治元未年二月又
J19_0347A05: 帝都に趣き上人に奉仕す此時『選擇集』を傳授あ
J19_0347A06: り連日の議談六ケ年元久元子年八月東山の學窓
J19_0347A07: を辭し舊里に趣き眞宗を弘む道俗歸化者二千餘
J19_0347A08: 人男女信順の徒其數を知らす高良山の麓の精舍
J19_0347A09: に於て丈六の彌陀の尊像を安置し一千日如法念
J19_0347A10: 佛を修八百日に及ひ高良山の大衆僉議して云當
J19_0347A11: 山は眞言天台の學地にして專修念佛の寺院にあ
J19_0347A12: らず然るに麓に於て盛に念佛を行ふ其いはれな
J19_0347A13: しかの砌に發向し念佛者を追出すへしと議定し
J19_0347A14: 明曉をまつ念佛の結衆此儀を傳聞し退出せんと
J19_0347A15: するを上人隨ひ給はす然るに一山の大衆供養の
J19_0347A16: 物をささけ虔恭して來て云昨日念佛妨破の惡
J19_0347A17: 計を致す處夜半に至り一山の大衆一同の靈夢を
J19_0347B18: 感す光明赫〓西方より來て此道塲を照す傍の人
J19_0347B19: に尋けるに聖光上人の念佛を彼佛來臨照護し給
J19_0347B20: ふなりと云云依て慚謝の爲にはせ參れりと云同
J19_0347B21: 國山本郷に善導寺を建立ありて堂塔甍を双へ
J19_0347B22: 僧徒林を成地主要阿敷地を寄進し四九の本房彼
J19_0347B23: 妻作阿水田を施入し衆僧の粮に擬す凡そ寺を建
J19_0347B24: る事數十ケ所安貞二子年冬肥後國往生院に於て
J19_0347B25: 四十八日別時を修し『授手印』を造り肇て血脈を
J19_0347B26: 六十七歳嘉禎三酉年七十六才にして『徹選擇集』二
J19_0347B27: 卷を作同八月朔日淨土の法門を然阿良忠に授與
J19_0347B28: 付囑あり凡そ始て法然上人に謁せられしより六
J19_0347B29: 時に禮讃し六卷の阿彌陀經六萬遍の稱名毎日怠
J19_0347B30: り給はす同年十月より漸漸不食翌年閏二月廿
J19_0347B31: 九日未時七條衣を着し五色の幡を取頭北面西右
J19_0347B32: 脇にして光明遍照の句をとなへ次の句に至らす
J19_0347B33: して眠かことく息絶身體柔軟にして容貌笑ふかこと
J19_0347B34: し春秋七十七法﨟六十四紫雲庵室に覆ひ異香四

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