浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J18_0353A01: | を辨じていはく。諸衲子。はづかに色即是空をしり |
J18_0353A02: | て。いまだ空即是色をしらずとて。眞空妙有の理を |
J18_0353A03: | しめし。なほまた省悟の分にては。理悟の凡夫に |
J18_0353A04: | て。後有を滅せざれば。生死に沈淪すべし。このゆ |
J18_0353A05: | ゑに。古人も悟後の修行を第一とし給へり。その修 |
J18_0353A06: | 行には。念佛に過たるはなしとて。凡入報土の要法 |
J18_0353A07: | を辨ぜられければ。衲子ことごとく改悔して。師を |
J18_0353A08: | 拜して日課念佛を誓約しけり。これ師の名望ありし |
J18_0353A09: | ゆゑに。こころみんと欲して來りしが。たちまち輕 |
J18_0353A10: | 慢の心をひるがへしけるも。法に於て。私なき人人 |
J18_0353A11: | なりけんと。いとたふとし。 |
J18_0353A12: | 天明三年癸卯六月。 |
J18_0353A13: | 惇廟三十三回の御法要。江戸增上寺に於て行はるる |
J18_0353A14: | がゆゑに。師。献經使の任にあたれり。五月十六日 |
J18_0353A15: | 洛を出でで。六月八日献經拜禮の式をつとむ。例に |
J18_0353A16: | よりて七月朔日。登城し |
J18_0353A17: | 台顏に謁し奉り。同八日時服をたまふ。翌九日江戸 |
J18_0353B18: | を發して歸洛せらる。 |
J18_0353B19: | 同六年丙午十一月。關東 御移徙の賀をまうさしめ |
J18_0353B20: | んとて。師に命ぜられしかば。すなはち參府し。翌 |
J18_0353B21: | 年丁未春。年頭の御賀をかねつとむべきの命いたれ |
J18_0353B22: | り。このゆゑにかの山に留錫せらる。ときに諸檀林 |
J18_0353B23: | の法將盟約して。同心にはかり給ふことあり。これ |
J18_0353B24: | 華頂において。頗るさはることあるがゆえに。師一 |
J18_0353B25: | 人これをこばみてしたがはず。寐ざること三晝夜。 |
J18_0353B26: | 遂に師の裁斷道理明白なるによりて。そのことな |
J18_0353B27: | らざりき。此時生實大嚴寺。圓徹大和尚。師を讃歎 |
J18_0353B28: | して。眞の大丈夫と稱せらる。そのことはばかりあれ |
J18_0353B29: | ば。別記にゆずりて。ここにははぶく。また |
J18_0353B30: | 大城にのぼり。 謁を給ひ。時服を拜領せる等は例 |
J18_0353B31: | のごとくなれば。つまびらかにしるさず。 |
J18_0353B32: | 西海學信和尚。京師俊鳳上人。二師ともに傳記あり。相ともに專 |
J18_0353B33: | ら大乘圓頓菩薩戒を光顯弘廣す。小松谷義柳和尚。 |
J18_0353B34: | 同じく弘通せらる。時にこれをこばみて。その弘通 |