浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J17_0209A01: | 藤中納言光雅卿の奉にて。院宣を下されけるに付 |
J17_0209A02: | て。上人歸洛ありければ。一山德をしたひ滿寺はら |
J17_0209A03: | わたをたちて。萬仭の霞よりいでで。九重の雲にぞ |
J17_0209A04: | 送りける。 |
J17_0209A05: | 上人被著大谷禪房事 |
J17_0209A06: | 同月廿日。上人既に入洛ありければ。慈鎭和尚の御 |
J17_0209A07: | 沙汰として。大谷の禪房に居住せしめ給ふ。昔釋尊 |
J17_0209A08: | 上天の雲よりくだり給ひしかば。人天大會まづ拜見 |
J17_0209A09: | し奉らん事をあらそひ。今上人南海をさかのぼりた |
J17_0209A10: | まへば。道俗男女さきに供養をのべん事をいとなむ。 |
J17_0209A11: | 羣參の輩一夜の中に一千餘人と聞えき。幽閑の地を |
J17_0209A12: | 卜給といへども。人の集る事盛なる市のごとし。 |
J17_0209A13: | 雲客夢の事 |
J17_0209A14: | 上人入洛の後。或雲客のゆめに。上人内裏へ參ぜら |
J17_0209A15: | れけるに。天童四人雲にのぼりて管絃を奏し。天蓋 |
J17_0209A16: | をさし覆ひ奉ると見て夢覺てきくに。上人參内し給 |
J17_0209A17: | へりと云。不思議なりし事也。 |
J17_0209B18: | 法然上人傳記卷第七下 |
J17_0209B19: | |
J17_0209B20: | 老病事 高聲念佛被勸事 |
J17_0209B21: | 圓形紫雲垂布事 韋提希夫人問答事 |
J17_0209B22: | 御往生事 諸人夢相並葬送事 |
J17_0209B23: | 建曆二年壬申正月二日より。上人老病のうへに日來の |
J17_0209B24: | 不食殊增氣あり。凡此兩三年は耳不聞。目不見。 |
J17_0209B25: | ましましつるが。更に昔のごとく明かに成て。念佛 |
J17_0209B26: | 常よりも增盛也。睡眠の時も念佛の唇舌鎭へに動 |
J17_0209B27: | く。見る人奇特の思ひをなす。同三日戌の時病床の |
J17_0209B28: | 傍なる人びと。御往生の實不を問奉りければ。我も |
J17_0209B29: | と天竺國に在し時は。聲聞僧に交て頭陀を行じき。 |
J17_0209B30: | いま日本にしては。天台宗に入て一代の敎法を學 |
J17_0209B31: | し。又念佛門に入て衆生を利す。我もと居せし所な |
J17_0209B32: | れば。さだめて極樂へ歸り行べしと仰られければ。 |
J17_0209B33: | 勢觀上人申さく。先年も此仰侍りき。抑聲聞僧とは |
J17_0209B34: | 佛弟子の中には何哉と申し時。舍利弗也とこたえ給 |