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J2410 九巻伝 〓 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J17_0138A01: 大身をあらはし給と注し給へり。實にこれ念佛三昧
J17_0138A02: 現前の相分明なるもの也。上人常に心に付て誦し給
J17_0138A03: ける文に云。上來雖説定散兩門之益。望佛本願。意
J17_0138A04: 在衆生一向專稱彌陀佛名。かくのごとく心しづかに
J17_0138A05: 稱名念佛し給ふ時。忽に三昧發得して極樂の莊嚴及
J17_0138A06: 佛菩薩の眞身を拜し給ふ所也。又三昧發得の御歌に
J17_0138A07: は。
J17_0138A08: あみた佛と申はかりをつとめにて
J17_0138A09: 淨土の莊嚴見るそうれしき
J17_0138A10: 靈山寺念佛事
J17_0138A11: 靈山寺にて。上人三七日不斷念佛の間。燈火なくし
J17_0138A12: て光明あり。第五の夜。各各行道し給に勢至ぼさつ
J17_0138A13: 同く列に立給へる事を。信空上人夢のごとくに拜し
J17_0138A14: 奉りて。上人に此由申候に。さる事侍らんと答給ふ。
J17_0138A15: 餘人はさらに拜する事なし。或時上人念佛してま
J17_0138A16: しましける時に。勢至菩薩來現し給へり。誠に歸於淨
J17_0138A17: 土のちかひ。賴母敷き哉。令離三途の説。これひと
J17_0138B18: へに念佛三昧成就獲得の證也。仍此聖容は。一丈六
J17_0138B19: 尺に示給けるを。白G一鋪にうつしとどめ奉りて。
J17_0138B20: 永き世の本尊にしたてまつる。これ眼前の降臨也。
J17_0138B21: これ夢幻にあらず。若念佛者。當知此人。是人中芬
J17_0138B22: 陀利花。觀世音菩薩。大勢至菩薩。爲其勝友。當坐
J17_0138B23: 道場。生諸佛家の文たがふ事なし。
J17_0138B24: 阿彌陀佛三尊出現事
J17_0138B25: 上人つねの居所を。あからさまに出て。歸り給たり
J17_0138B26: ければ。阿彌陀の三尊。繪像にも。木像にも非ずし
J17_0138B27: て。板をはなれて。板しきにもつかず。天井にもつ
J17_0138B28: かず現給ふ。無量壽佛化身無數。與觀世音大勢至菩
J17_0138B29: 薩。常來至此。行人之所の文も。いよいよその馮み
J17_0138B30: ふかきもの也。
J17_0138B31: 聖光上人事
J17_0138B32: 鎭西の聖光房辨阿本名辨長山門の住侶也。證眞法印の門
J17_0138B33: 弟として。天台宗の奧義を究しかども。三十三の年。
J17_0138B34: 舍弟三明房阿闍梨の頓死せしを。まのあたり見給

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