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J2310 円光大師行状画図翼賛 円智・義山 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J16_0201A01: 林ト●披講ハ卷ヲヒラキテ講談スル也●隆信朝
J16_0201A02: 臣子息信實ハ親子トモニ玅畫ナリキ第四十八卷ニ
J16_0201A03: 信實モ眞影ヲ書レタル事ヲ載ラル似繪トテ人ノ形
J16_0201A04: ナト摸ニ上手ナル由系圖ニモ注シタリ或説云建久
J16_0201A05: 二年ノ春後白河法皇ノ勅ニヨリテ右京權大夫隆信
J16_0201A06: 法然上人ノ眞影ヲウツシ奉リ又自身モ一鋪圖シテ
J16_0201A07: 恭敬シ奉リヌカクテ有夜ノ夢ニ形像モナク只月輪
J16_0201A08: ノミアリテ傍ニ和歌アリ月影ヲ雲ノ上ニテウツシ
J16_0201A09: テハ西ヘ行ヘキシルヘトモ見ヨト見ケルトナン
J16_0201A10: 或記或カ云ク九條ニ見エタリトソサレハ世ニ月影ノ御影
J16_0201A11: ト云ハ此ニ起レリトカヤ申侍リ●蓮華王院ハ今ノ
J16_0201A12: 三十三間ノ御堂ヲイヘリ寳藏トハ種種ノ寶物ヲ納
J16_0201A13: ムルヲ云ナリ宇治東大寺等ノ寳藏ノ如シ
J16_0201A14: 後白河法皇。ひとへに上人の勸化に歸しましまし。
J16_0201A15: 御信仰。他にことなりしかば。百萬遍の御苦行。二
J16_0201A16: 百餘箇度まで。功をつみ。比類なき御事にてぞ。ま
J16_0201A17: しましける。建久三年正月五日より。御惱ありける
J16_0201B18: に。日にしたがひて。おもらせおはしましければ。
J16_0201B19: 御善知識に。參せらるべきよし。仰下さるるにより
J16_0201B20: て。二月廿六日に。上人參じたまひて。御戒を授た
J16_0201B21: てまつられ。御往生の儀式を。さだめ申さる。念佛
J16_0201B22: 往生の道は。日ごろきこしめしをかれけるうへ。か
J16_0201B23: さねて申入らるるむね。ねんごろなりしかば。いよ
J16_0201B24: いよ御信心ふかくして。御念佛をこたらせたまは
J16_0201B25: ず。御臨終ちかづかせ給ければ。同三月十二日戍尅
J16_0201B26: に。御佛を渡したてまつられ。十三日寅尅御臨終正
J16_0201B27: 念にして。稱名相續し。御端坐ねふるがごとくして。
J16_0201B28: 往生の素懷をとげさせ給き。御年六十六なり。誠に
J16_0201B29: 御宿縁のいたり。あはれにぞおぼへ侍る。
J16_0201B30: ●十萬ヲ億トシ二百箇度ヲ限トシテ總シテ計ニ念
J16_0201B31: 佛ノ數二千億ニ滿給ヘリ惠心僧都二十倶𦙠遍ノ念
J16_0201B32: 佛モ一生ノ御ツトメナリキ是ハ臨時ノ別行ニシテ
J16_0201B33: 對論ニ及カタシ良ニ上古ニモ恥ザル御ツトメナリ
J16_0201B34: 當時アニ比類アランヤ後嵯峨ノ上皇モ百萬遍御念

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