浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J15_0508A01: | の眼ひらきぬれば。必しかり。又八萬四千の相好光 |
J15_0508A02: | 明を見る。又大慈悲の心を知る。是を終の觀とすべ |
J15_0508A03: | し。又蓮華の寳座。瑠璃の大地。宮殿寳池。寳樹羅 |
J15_0508A04: | 網。及び九品往生の人。並に大菩薩衆。觀音勢至二 |
J15_0508A05: | りの大士を見。又諸の音樂。波風の聲。皆妙なる法 |
J15_0508A06: | を説を觀ずへし。又四十八の大願。十力無畏の功德。 |
J15_0508A07: | 甚深常樂の法性の身を觀ずべし凡十六想觀あり觀無 |
J15_0508A08: | 量經に説が如し。其十六想觀の初には日想觀を明す。 |
J15_0508A09: | 日の西に傾きて入らんとするを觀ずるなり。其故は |
J15_0508A10: | 光を見せて彼國の淨き色。佛の明かにまします光を |
J15_0508A11: | 心の眼にならはしむるなり。次には池の水のいさぎ |
J15_0508A12: | よくすめるをみせしむ。これは此國の水を見せて彼 |
J15_0508A13: | 國の瑠璃の地に喩へ顯はして心をならはす初とする |
J15_0508A14: | なり。而して後に彼地を見。植木。池の水。宮殿等 |
J15_0508A15: | の物を見る。其後寳座を見。佛菩薩のかたちを見。 |
J15_0508A16: | こののちわが往生を想ひ。又他人のを見て九の品の |
J15_0508A17: | 往生を觀ずるなり。これらの事具には經文及び古き |
J15_0508B18: | 聖の書き集め置けるが如し。 |
J15_0508B19: | 問今こころに觀をならはんと思ふに。事しげくして |
J15_0508B20: | 具へ難くきこゆ。麁麁だにも爾り。いはんや事ごと |
J15_0508B21: | に覺束なからずせば定めていよいよ煩はしからん。 |
J15_0508B22: | しからばかづかづ一つの事につきて明らめ知らんと |
J15_0508B23: | 思ふ。答まことにしかり。一つを述ん。まづ淸く澄 |
J15_0508B24: | る池の中に一つの蓮の花あざやかに開たり。花のあ |
J15_0508B25: | りさま此世の花に准へて然も具に了かに心の眼にみ |
J15_0508B26: | せしめよ。其上に一つの丈六の佛像を見よ。そのか |
J15_0508B27: | たち世に作り顯はせるをかたぎとせよ。其後佛像漸 |
J15_0508B28: | く鮮かになり增りて光を演べ流し給ふ。又脣を開て |
J15_0508B29: | 法をとい給ふ。其法は般若法華などの意をとい給ふ |
J15_0508B30: | とき。其形像のありさまは。頂は笠の角の如くあが |
J15_0508B31: | れる骨。肉の髻ありて綠のかんざし筋ごとに卷き出 |
J15_0508B32: | てかひの如し。髮際あざやかにして金色と紺靑と界 |
J15_0508B33: | あきらかなり。額に白きさほけ玉の形に卷き縮りて |
J15_0508B34: | あり。其めぐりに白きひかり金色の膚に映ぜり。二 |