浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J15_0506A01: | こゑは摩につづきて牟のこゑにうつるなり。かくう |
J15_0506A02: | つりなれども南無阿彌陀佛とたがふべからず。又は |
J15_0506A03: | 南無無量壽佛とも申す。又は無量光佛とも無邊 |
J15_0506A04: | 光佛とも無碍光佛とも無對光佛とも炎王光佛とも淸 |
J15_0506A05: | 淨光佛とも歡喜光佛とも智惠光佛とも不斷光佛とも |
J15_0506A06: | 難思光佛とも無稱光佛とも超日月光佛ともまうす。 |
J15_0506A07: | これ十二光の御名なり。又南無西方極樂化主阿彌陀 |
J15_0506A08: | 如來。大慈大悲觀音勢至諸菩薩淸淨大海衆ともまう |
J15_0506A09: | す。數は取りて知るも好し。取らずともあるべし。 |
J15_0506A10: | ふるき人の云ひ傳へたる事なり。又數をとるに或は |
J15_0506A11: | 數珠しても取る。或は指を折ても取るべし。或は小 |
J15_0506A12: | 豆して何石とかぞふる事やんごとなき智者のしたま |
J15_0506A13: | へる事なり。その敎へにていにしへ或は三十石。或 |
J15_0506A14: | は五十石。或は八十石九十石まうしたりける。人人 |
J15_0506A15: | 堪たるに隨て品品ありけり。又むかし淸涼山に僧お |
J15_0506A16: | はしけり。前に十石の甕を置て一たび阿彌陀佛を念 |
J15_0506A17: | じては豆一つぶなげ入れなげ入れしてもたいに滿ほど |
J15_0506B18: | に。阿彌陀ほとけ來り迎へ給ひて去りにき。人その |
J15_0506B19: | 事をまなぶべし。聲をたかくひき澄して心を伸べ遣 |
J15_0506B20: | る事もあり。又緊しく強くいひて心をはげます事あ |
J15_0506B21: | り。皆むかしの聖の敎へどもなり。今これをおもふ |
J15_0506B22: | に折節に隨ふべし。心闇く緩はばきびしく申せ。若 |
J15_0506B23: | こころ躁しく散らばほそく舒て引け。又しづかなら |
J15_0506B24: | ん夜などはよくほそく澄して申せ。若は常には短く。 |
J15_0506B25: | 聲聞えずとも唯舌をはたらかす樣もあり。或は息に |
J15_0506B26: | つきて心に阿彌陀佛とまうすやうにおもふべし。是 |
J15_0506B27: | は聖敎に見えたり。必しも舌をはたらかさず大方は |
J15_0506B28: | 心をしづめんとするを源とせり。かかればいそがし |
J15_0506B29: | くずずをくりて數を足さんとさわぐいとよき事には |
J15_0506B30: | あらず。但少くともたしかに明かにすべし。又百萬 |
J15_0506B31: | 遍の念佛人こぞりてする由あり。七日念佛を阿彌 |
J15_0506B32: | 陀經に勸めたり。七日の間夜晝たしかにまうすに。 |
J15_0506B33: | 日に十四五萬遍づづにて百萬遍にあたると古き聖傳 |
J15_0506B34: | へ給へり。七日は究をいふ。念佛は一日にても二日 |