浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0843A01: | 得候へは往生しそこなひ候已上東山禪林寺にある大師 |
J09_0843A02: | 護持彌陀經の卷尾に眞筆にて書し給へる文に云はく |
J09_0843A03: | 唯南無阿彌陀佛と申せは十惡五逆も三寳滅盡の時の |
J09_0843A04: | 衆生も一期に一度も善心なきものも東西を辨せさる |
J09_0843A05: | ものも決定往生を遂る也釋迦彌陀を以て證とす建曆 |
J09_0843A06: | 二年正月二日源空已上本山第一の重寳の箱の側に在り斯くあれはとて本 |
J09_0843A07: | 願を賴まん人は過を改めす罪を恐れすと云はば是れ |
J09_0843A08: | はこれ邪見にして佛法の器にあらず常に惡をやめむ |
J09_0843A09: | と愼めとも凡夫の習ひとしてやめ難しされは及はす |
J09_0843A10: | 迄も罪をやめ過を改めむと心かくる者は正見なれは |
J09_0843A11: | 佛祖の意にかなひ往生する也傳へ聞く比日念佛者云 |
J09_0843A12: | ふ念佛門には戒行なし威儀を整るは聲聞の行也身を |
J09_0843A13: | 愼み善根をなすは未た本願に乘せさる初心の者也罪 |
J09_0843A14: | に泥むは安心未决定の人也身を顧るは弘誓の船に乘 |
J09_0843A15: | せさる故也嗚呼末代なるかな僧は上慢にして憶説を |
J09_0843A16: | 巧ましくし俗は放逸にして簡易なるに從ふ正しき人 |
J09_0843A17: | の敎は舊事とて信する人なく邪師邪敎は珍しけれ |
J09_0843B18: | は竸ひて之に習ふ所謂下里巴人は和するもの多く陽 |
J09_0843B19: | 春白雪は屬するもの少し罪人は往生すれとも罪業は |
J09_0843B20: | 往生の障也身をは卑下すへからす罪をは恐るへし |
J09_0843B21: | 上人の給はく譬如人親哀諸子其中有善子惡子 |
J09_0843B22: | 倶雖爲慈悲行惡子怒目捧杖誡惡人不捨本 |
J09_0843B23: | 願知付彌陀佛知見可悲可耻謂父母有慈悲而父 |
J09_0843B24: | 母前行惡其父母可悅乎嘆きながらも非不惡罪 |
J09_0843B25: | 惡みなからも不捨也此一段には本願と因果とを兼 |
J09_0843B26: | 示し已造を攝して未造を抑ふ大悲に甘して油斷する |
J09_0843B27: | は醫者を賴んて毒を食ふか如し |
J09_0843B28: | 行は一念十念等とは禮讃に云はく下至十聲一聲等 |
J09_0843B29: | 以佛願力易得往生乃至念念相續畢命爲期者十即 |
J09_0843B30: | 十生百即百生文又云く願生彼國者行住坐臥必須 |
J09_0843B31: | 勵心剋已晝夜莫廢畢命爲期云云無間とは四修の一 |
J09_0843B32: | を擧けて餘の三を攝するならん之に間斷間雜の兩義 |
J09_0843B33: | あるへし |
J09_0843B34: | 阿彌陀佛は不取正覺の言を成就して現に彼國に |