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J1420 和語灯録日講私記 義山・素中 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0684A01: 念と説きて餘行を廢し付屬の文には萬行をさしをひ
J09_0684A02: て唯念佛の一行を付屬し玉ふ爾れは大經の一部始終
J09_0684A03: は皆是れ念佛なり○得聞とは或は又自ら經文を開き
J09_0684A04: 見ること有りてなり經次下の文に聞是經法歡喜信樂
J09_0684A05: 受持讀誦如説修行と説けり○大利とは此れ名號の體
J09_0684A06: に萬德を即する故に嘆じて大利と云ふなり餘善は小
J09_0684A07: 利なるが故に○無上功德とは對有上云無上是れ則
J09_0684A08: ち勝劣の中には勝の義也此無上功德を一口に呑み込
J09_0684A09: む故に設ひ惡趣に行かんと望みても非極樂行方無
J09_0684A10: し○經の大意とは大經は唯是れ念佛を説くなりと元
J09_0684A11: 祖大師は見立て玉ふ也是の如く見立てたる祖師は外
J09_0684A12: には無きなり○次に觀經にはとは元祖の意は觀經に
J09_0684A13: 定散二善を説くと云へとも佛意は只是れ念佛の一行
J09_0684A14: なり○持是語とは觀經也其の觀經は只是れ持名の一
J09_0684A15: 法なり○眞身觀とは眞は對假像眞と云也○光明と
J09_0684A16: は彌陀の因位に光明無量の願を立て玉ふ何として如
J09_0684A17: 是無量ならんと願し玉そと云ふ時先つ衆生に結縁
J09_0684B18: せすんは濟度し難しと思召して此願を立て玉ふなり
J09_0684B19: 涅槃經には毒皷の縁とて大乘經を誹謗する者も後に
J09_0684B20: は此の縁に依りて出生死有り是れ則依地倒る者
J09_0684B21: は還て依地起るか如し此文委しくは法華科注七之六丁既に誹謗すること
J09_0684B22: か縁と成りて生死を離る故に阿彌陀如來も以光明
J09_0684B23: 衆生に縁を結ひ玉ふ也扨此光明に付て心光色光と云
J09_0684B24: こと有り心光とは彌陀の御心を添え玉ふを心光と云
J09_0684B25: 也色光とは普く平等に照し玉ふ光明也此に客を送る
J09_0684B26: に挑燈を出すに正客相伴の喩有り如御傳隨聞廿五卷處
J09_0684B27: 見よ○攝取不捨とは善導は攝護不捨と釋し玉へり是れ
J09_0684B28: 則ち現生護念の利益也五種增上縁の中には現生護念
J09_0684B29: 增上縁也住蓮房の事を出すべし上來此の文の下は御傳廿五卷の處
J09_0684B30: の隨聞にて辨すべし○十丁又名號をもてとは先つ光明
J09_0684B31: を以て衆生に結縁すと云へとも其生因を知らしめん
J09_0684B32: 爲に第十七に諸佛稱揚の願あり○咨嗟とは讃歎なり
J09_0684B33: 咨は讃嗟は歎なり○わか名を稱せす等とは稱ふる義
J09_0684B34: には非す讃歎稱揚することなり稱歎にてほめること也○

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