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J1400 和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0469A01: の時よりひろまりけるなり。しかれは往生の解行を
J09_0469A02: まなふ人みな上人をもて祖師とす。ここにかのなが
J09_0469A03: れをくむ人おほき中に。をのをの義をとることまち
J09_0469A04: まちなり。いはゆる餘行は本願か本願にあらざるか。
J09_0469A05: 往生するやせすや。三心のありさま二修のすがた。
J09_0469A06: 一念多念のあらそひなり。まことに金鍮しりがたく。
J09_0469A07: 邪正いかてかわきまふへきなれは。きくものをほく
J09_0469A08: 源をわすれて流にしたがひ。新を貴て舊をしらず。尚
J09_0469A09: 書にいへることあり。人貴舊器貴新。予この文に
J09_0469A10: おどろきて。薄上人のふるきあとをたつねて。寢近
J09_0469A11: 代のあたらしきみちをすてんとおもふ。よて或はか
J09_0469A12: の書狀をあつめ。或は書籍にのするところの詞を拾
J09_0469A13: ふ。やまとことははその文見やすく。その意さとり
J09_0469A14: やすし。ねかはくはもろもろの往生をもとめん人
J09_0469A15: これをもて燈として。淨土のみちをてらせと也。も
J09_0469A16: しおつるところの書あらは。後賢かならすこれにつ
J09_0469A17: げ。時に文永十二年正月廿五日。上人遷化の日。報
J09_0469B18: 恩の心ざしをもていふことしか也

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