浄土宗全書を検索する
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巻_頁段行 | 本文 |
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J09_0018A01: | 得たるなるべし。いはんや大師。或は念佛往生義を著 |
J09_0018A02: | はし。或は念佛往生要義鈔なとを製り玉ひけるに。 |
J09_0018A03: | その題號にも。又發端の詞にも。みな念佛往生の一句 |
J09_0018A04: | を用ひ玉ひければ。いよいよ此文に。念佛往生吉水遺 |
J09_0018A05: | 誓と題せん事。大師の御心に相應すべし。然らば。常 |
J09_0018A06: | には一枚起請と呼び講に臨んで。吉水遺誓と稱せば。 |
J09_0018A07: | 二つながら相用ゐて。違ふ所あるまじくやと。幸に一 |
J09_0018A08: | 時の問答を記して。今の釋名となすのみ。委くは別 |
J09_0018A09: | 論を待べし。 |
J09_0018A10: | ○今此文を釋するに三科あり一遺誓 二手印 三 |
J09_0018A11: | 總結 |
J09_0018A12: | ○初の遺誓に五段あり |
J09_0018A13: | 第一段は 安心起行の非濫を揀ぶ もろこし我 |
J09_0018A14: | 朝の段 |
J09_0018A15: | 第二段は 願行相續の正義を示す 唯往生極樂 |
J09_0018A16: | の段 |
J09_0018A17: | 第三段は 疑を通じ奸を防ぐ 但三心四修の段 |
J09_0018B18: | 第四段は 誓を起てて證を請ふ 此外に奧深の段 |
J09_0018B19: | 第五段は 結勸なり 念佛を信せん人の段 |
J09_0018B20: | 右五段の中に。初段は序分なり。二三四の三段 |
J09_0018B21: | は正宗分なり。第五段は流通分なり |
J09_0018B22: | ○安心起行の非濫を揀ぶ。第一段 |
J09_0018B23: | もろこし我朝のもろもろの智者たちの沙汰し申 |
J09_0018B24: | さるる觀念の念にもあらす又學問をして念のこ |
J09_0018B25: | ころをさとりて申念佛にもあらす |
J09_0018B26: | 此第一段は序分なり。大意は。次の正宗分に。淨土 |
J09_0018B27: | 宗の安心起行の正義を示されんが爲に。まづ此段に。 |
J09_0018B28: | 他宗背宗の人の執じ思へる。起行と安心との紛を擧 |
J09_0018B29: | げて。それにはあらずと揀び玉へりこれ眞金を知ん |
J09_0018B30: | と欲せば。まづ鍮石を辨ぜよと云ふ意なるべし。その |
J09_0018B31: | 起行と云は。念佛の行なり。これに。心に念ずる觀 |
J09_0018B32: | 念の念佛と。口に念ずる稱名念佛との紛あり。その |
J09_0018B33: | 中に。彌陀本願の念佛は。ただ南無阿彌陀佛と申す |
J09_0018B34: | 口稱の念佛なりと云事を。决定せられんために。ま |