ウィンドウを閉じる

J1410 拾遺和語灯録 了恵輯緑 画像

続浄の割書は、青字で小さく表示。

巻_頁段行 本文
J09_0650A01: 師の五會法事讃にも
J09_0650A02: 彼佛因中立弘誓 聞名念我總來迎
J09_0650A03: 不簡貧窮將富貴 不簡下智與高才
J09_0650A04: 不簡多聞持淨戒 不簡破戒罪根深
J09_0650A05: 但使廻心多念佛 能令瓧礫變成金
J09_0650A06: たた御ずずをくらせおはしまして。御舌をたにもは
J09_0650A07: たらかされす候はんは。けたいにて候へし。たたし
J09_0650A08: 善導の三縁の中の。親縁を釋し給ふにも。衆生ほと
J09_0650A09: けを禮すれは。佛これをみ給ふ。衆生佛をとなふれ
J09_0650A10: は。佛これをきき給ふ。衆生佛を念すれは。佛も衆
J09_0650A11: 生を念し給ふ。かるかゆへに阿彌陀佛の三業と。行
J09_0650A12: 者の三業と。かれこれひとつになりて。佛も衆生も
J09_0650A13: おや子のことくなるゆへに。親縁となつくと候めれ
J09_0650A14: は。御手にすすをもたせ給ひて候はは。佛これを御
J09_0650A15: らん候へし。御心に念佛申すそかしとおほしめし候
J09_0650A16: はは。佛も衆生を念し給ふへし。されは佛にみえま
J09_0650A17: いらせて。念せられまいらする御身にてわたらせ給
J09_0650B18: はんする也。されはつねに御したのはたらくへきに
J09_0650B19: て候也。三業相應のためにて候へし。三業とは。身
J09_0650B20: と口と意とを申候也。しかも佛の本願の稱名なるか
J09_0650B21: ゆへに。聲を本躰とはおほしめすへきにて候。さて
J09_0650B22: わかみみにきこゆる程に申候は。高聲念佛のうちに
J09_0650B23: て候なり。高聲は大佛をおかみ。念するは念佛のか
J09_0650B24: すへもなと申けに候。いつれも往生の業にて候へく
J09_0650B25:
J09_0650B26: 一御無言めてたく候。たたし無言ならて申念佛は。
J09_0650B27: 功德すくなしとおほしめされんはあしく候。念佛を
J09_0650B28: は金にたとへたる事にて候。金は火にやくにもいろ
J09_0650B29: まさり。みつにいるるにも損せす候。かやうに念佛
J09_0650B30: は妄念のをこる時申候へともけかれす。物を申しま
J09_0650B31: するにもまきれ候はす。そのよしを御意え候なから
J09_0650B32: 御念佛の程は異ことをませすして。いますこしも念
J09_0650B33: 佛のかすをそへんとおほしめさんはさにて候。もし
J09_0650B34: おほしめしわすれて。ふと物なとをおほせ候て。あ

ウィンドウを閉じる