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華階寺

提供: 新纂浄土宗大辞典

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けかいじ/華階寺

大津市京町。旭高山幻中院。滋賀教区№四一四。大津浄土宗五箇本寺の一つ。開山は足利義澄の姪、称誉西念西念は師の生実おゆみ大巌寺二世虎角に師事、大津に幻案寺、西念寺の二箇寺を建立した後、永禄二年(一五五九)に当寺を建立。一説には、天文元年(一五三二)ともいう。この地にはもともと、平安中期に平将門を討つなどして活躍した関東の武将・俵藤太秀郷(藤原秀郷)が居を構えていたと伝えられ、境内には秀郷が腰をかけて石山の月を眺めたという月見の石がある。また秀郷には、近江富士で有名な三上山の百足むかで退治伝説があり、当寺には、秀郷がそのときに用いた矢の根で刻んだという矢の根地蔵尊がある。


【資料】『蓮門精舎旧詞』二三(続浄一八)、『浄土宗寺院由緒書』中(『増上寺史料集』六)、『滋賀県市町村沿革史』二(弘文堂書店、一九八八)、『近江輿地志略』九(同、一九七六)、『近江国滋賀郡誌』(同、一九七九)


【執筆者:井野周隆】