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三国遺事

提供: 新纂浄土宗大辞典

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さんごくいじ/三国遺事

五巻。高麗僧の一然(一二〇六—一二八九)が晩年に撰述した書物。新羅・高句麗・百済の三国の仏教全般に関する遺事集で、史書的な側面も有する。冒頭には年表的な「王暦」が附され、本篇は紀異・興法・塔像・義解・神呪・感通・避隠・孝善の八篇目から成る。本篇の構成には中国高僧伝の影響が窺え、元暁、義湘、憬興きょうごう義寂玄一太賢など新羅仏教の学僧たちの事跡研究に欠かせない資料である。しかし弟子の無極による註記をはじめ、後世の加筆が混入している点には留意する必要があり、初刊本(一三九四年本)と重刊本(壬申本)の文献批判研究に基づいた古層復元が待たれる。


【所収】朝鮮史学会編・末松保和校訂『三国遺事』(国書刊行会、一九七三)


【参考】河延龍「天理図書館所蔵『三国遺事』について—日本における『三国遺事』研究の動向に関連して—」(『天理図書館報 ビブリア』一二六、天理大学出版部、二〇〇六)


【執筆者:加藤弘孝】