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「観経疏略鈔」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:21時点における最新版

かんぎょうしょりゃくしょう/観経疏略鈔

八巻。良忠述。弘長二年(一二六二)成立。善導観経疏』を簡略に註解したもの。現行本には奥書はないが、慶順『諸記要語類聚』(大正大図書館蔵)によれば、玄義分・序分義・定善義の五巻は高野敬忍房の請によって撰述され、のちに武蔵国足立郡において口述された『足立鈔』が散善義に充てられたとされる。その内容は、『観経疏』より五五九の項目を選出し、『東宗要』と同じく問答体をもって解明したもので、『伝通記』よりは簡略化されているものの、『略鈔』にのみ記される説も見受けられる。また『観経疏聞書』と一致する部分が多いことから、先行する『聞書』を本書の草稿本とする見方もあるが、真偽は定かではない。


【所収】浄全二


【参考】恵谷隆戒『然阿良忠上人伝の新研究』(金尾文淵堂、一九三四)


【参照項目】➡足立鈔浄土宗要集


【執筆者:石上壽應】