袈裟被着偈のソースを表示

=けさひちゃくげ／袈裟被着偈=
[[袈裟]]の[[功徳]]をたたえ、[[袈裟]]を被着するときあるいは[[法要]]の始まる前に唱える偈文。「<ruby>大哉[[解脱]]服<rt>だいさいげだっぷく</rt></ruby>　<ruby>[[無相]][[福田衣]]<rt>むそうふくでんね</rt></ruby>　<ruby>被奉如戒行<rt>ひぶにょかいぎょう</rt></ruby>　<ruby>広度諸[[衆生]]<rt>こうどしょしゅじょう</rt></ruby>」。『四分律行事鈔』下四（[http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V40.0150b.html 正蔵四〇・一五〇中]）に出る。『[[諸回向宝鑑]]』二（二四オ）では「[[袈裟]]を掛くるの文」とし、出典を『[[八斎戒]][[作法]]』とする。「大いなるかな、[[解脱]]へと向かわしめる服よ、すがたかたちを離れた[[悟り]]という実りをもたらす、[[福田]]にもたとえられる衣よ、これをつつしんで被着したてまつり、[[如法]]に[[持戒]]と[[修行]]に励み、広く[[衆生]]を[[悟り]]へと導かん」との意。[[袈裟]]を着するときは、[[袈裟]]をたたんだまま両手で捧げ持ち、微声で唱える。また、[[法要]]の開始前に[[導師]]および[[大衆]]が[[威儀]][[行相]]を整え、[[維那]]の<ruby>[[犍稚]]<rt>かんち</rt></ruby>に従って[[中啓]]などの扇を襟に差し[[合掌]]し、この偈を[[句頭]]し一同唱和する。ほかに[[得度式]]および[[袈裟]]を授与する[[法要]]に用いる。[[伝宗伝戒道場]]等各種実践[[道場]]では、一日のはじめに[[袈裟]]を被着する場所で唱和することもある。
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【参考】『法要集』
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【執筆者：巖谷勝正】