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融通念仏縁起

提供: 新纂浄土宗大辞典

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ゆうずうねんぶつえんぎ/融通念仏縁起

良忍の伝記と融通念仏弘通の歴史を描いた絵巻物で、その最初の本は正和三年(一三一四)に成立したようである。正和本系統と良鎮勧進本系統に大別され、さらに後者は明徳版本成立以前の肉筆本と明徳版本ならびにそれ以後の諸本に分類することができる。良鎮とは清凉寺末寺であった小倉山三宝寺(現・滝口寺)の住持で、永徳二年(一三八二)から応永三〇年(一四二三)までの四二年間の実在が認められる。


【所収】『続日本絵巻大成』一一(中央公論社、一九八三)


【執筆者:戸田孝重】