自灯明・法灯明のソースを表示

=じとうみょう・ほうとうみょう／自灯明・法灯明=
覚りを求め[[仏道]]を歩むに際し、自ら実践して人任せにせず、[[釈尊]]が示した教えに<ruby>則<rt>のっと</rt></ruby>ること。寄る<ruby>辺<rt>べ</rt></ruby>とすべきものを[[灯明]]に譬えた教え。漢[[訳経]]典にこれらの二語を一対の用語として扱う用例が見当たらないが、『マハーパリニッバーナ・スッタンタ』には「自らを洲とし」「法を洲とし」（南伝七・六八）とある。[[パーリ語]]の洲（Ⓟdīpa）には、<ruby>灯<rt>ともしび</rt></ruby>の意もあり、これを採用する邦訳も知られている。この場合、二語を一対とする用例と言える。『[[遊行]]経』の対照箇所には「当に自らを<ruby>熾燃<rt>しねん</rt></ruby>とし法を熾燃すべし」とあり、次いで「自らに[[帰依]]し法に[[帰依]]し」（[http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V01.0015b.html 正蔵一・一五中]）とある。なお、こうした用例は[[釈尊]]が自らの死期の近いことを自覚した上での説示である。
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【参考】友松円諦『仏教聖典』（講談社、一九八一）
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【執筆者：袖山榮輝】