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粟生光明寺絵縁起

提供: 新纂浄土宗大辞典

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あおうこうみょうじええんぎ/粟生光明寺絵縁起

三巻。著者は照空観道といわれる。明暦年間(一六五五—一六五八)、光明寺三二世倍山の頃、またはそれ以前の成立。上巻には蓮生れんせい(熊谷直実)の生涯をえがきながら、法然との出会い、出家念仏三昧院(現在の光明寺)の創建などを、中巻には法然の流罪、帰洛、臨終、滅後の嘉禄の法難などを、下巻には法然の遺骸を荼毘にふした際の瑞相などを記し、終わりに、かつて唐の善導と同様に光明寺が下賜されたことはまことに不思議であると結んでいる。本書は光明寺が勢力を有していた時代に、光明寺法然との関係を誇示する意図で作成されたものであろう。


【所収】『仏全』寺誌叢書一


【参照項目】➡光明寺一〇


【執筆者:伊藤正順】