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=きとうねんぶつ／祈禱念仏=
農作物の豊作や[[除災招福]]を[[祈願]]して称えられる[[念仏]]。主に[[百万遍念仏]]や[[双盤念仏]]などが用いられる。農耕に関するものとしては、虫送り、虫除け、根付け[[祈禱]]、五穀豊穣、雨乞い、土用[[祈禱]]、夏[[祈禱]]などがある。また[[除災招福]]に関するものとしては、疫病退散、病気平癒、無病息災、家内安全などを[[祈願]]して行われる。[[祈禱念仏]]を行った証に[[寺院]]からお札や[[名号]]を配られることが多い。奈良県吉野郡東吉野村には県無形民俗文化財として「<ruby>木津川<rt>こつがわ</rt></ruby>の[[祈禱念仏]]」が伝えられており、二百十日の前[[祈禱]]として[[太鼓]]や鉦を鳴らしながら[[踊り念仏]]が催される。[[祈禱念仏]]は、称える[[念仏]]および[[儀礼]]の際に用いる[[百万遍]][[念珠]]や大[[念珠]]に超[[自然]]的な力や[[現世]]的な[[功徳]]を期待する民俗的心意に基づいた[[念仏]][[信仰]]ということができる。
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【参考】佛教大学民間念仏研究会編『民間念仏信仰の研究　資料編』（隆文館、一九六六）
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【参照項目】➡[[祈禱]]
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【執筆者：江島尚俊】