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破邪

提供: 新纂浄土宗大辞典

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はじゃ/破邪

誤った見解を打ち破り、正しい道理を顕すこと。破邪顕正けんしょう破邪申正、除邪顕正、摧邪ざいじゃ顕正ともいう。『起信論』の解釈分(正蔵三二・五七六上)が顕示正義・対治邪執・分別発趣道相の三つで構成されるなど、諸経論の多くに破邪顕正を主旨とする思想がみられる。三論宗では根本的な教義とされ、誤った見解や学説そのものよりも、それに対して固執してしまう有所得の立場での考え方を破斥する。三論宗の祖である吉蔵は、破せられた邪はその考え方を転換することによって、破邪がそのまま顕正となるという破邪即顕正の思想を打ち出した。『三論玄義』(正蔵四五・一中)では破邪顕正を、①破不収(否定して肯定しない)、②収不破(肯定して否定しない)、③亦破亦収(一部は否定し一部は肯定する)、④不破不収(否定も肯定もしない)の四句に分類し、第四の不破不収の立場に立てば、三種がなくなって一相に帰結することになるという。


【参考】平井俊栄『中国般若思想史研究』(春秋社、一九七六)


【執筆者:工藤量導】