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=てんとうみょうもん／点灯明文=
[[灯明]]を点じるときに唱える文。「<ruby>若以灯施<rt>にゃくいとうせ</rt></ruby>　<ruby>[[具足]][[仏眼]]<rt>ぐそくぶつげん</rt></ruby>　<ruby>照了一切<rt>しょうりょういっさい</rt></ruby>　<ruby>諸[[法性]]故<rt>しょほうしょうこ</rt></ruby>」（『[[法苑珠林]]』八一、[http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V53.0886b.html 正蔵五三・八八六中]）。『[[諸回向宝鑑]]』（二一三ウ）には『大宝積経』の出典とあるが不明。『[[発菩提心]]経論』上には、「若以灯施」を「以[[灯明]]施」（[http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V32.0511b.html 正蔵三二・五一一中]）とする。[[灯明]]を施せば、その輝きがすべての真理を照らし出し、それによって仏の[[智慧]]の眼を得ることができる、の意。または「<ruby>若以灯施<rt>にゃくいとうせ</rt></ruby>　<ruby>得浄妙眼<rt>とくじょうみょうげん</rt></ruby>」（『優婆塞経』五、[http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V24.1059a.html 正蔵二四・一〇五九上]）という一文もある。『[[諸回向宝鑑]]』二にはこの二つを掲載している。『[[浄土]]<ruby>苾蒭<rt>びっしゅ</rt></ruby>宝庫』下には前者のみを掲載している（四一オ）。灯は油火で、燭は蠟火とし、灯台の油皿に種油を入れて、灯芯に火をともすのが正式で、燭台の蠟燭は略式であった。灯燭はいったん手燭などに点灯してから蠟燭に火を点燭する。
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【執筆者：和田文剛】