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浄土宗唯心訣

提供: 新纂浄土宗大辞典

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じょうどしゅうゆいしんけつ/浄土宗唯心訣

二巻。義聞述。版本は洛東西光律寺より開版され、その巻頭には「天保二年(一八三一)臘月望後」に記された金戒光明寺五一世祐誉天従の序文がある。その版本の跋文によると、本書は義聞による「唯心浄土」についての講談の概要を、その侍者が記したものである。浄土宗教義における「唯心の浄土」あるいは「自性の弥陀」といった唯心論的な問題について、他宗諸家の唯心説を討論することから始まり、次第浄土宗における唯心の綱領を述べ、全一七章段に亘って解釈したものである。なお、昭和四六年(一九七一)に豊岡益人が本書を影印により出版した。


【所収】豊岡益人『浄土宗唯心訣』(私家版、一九七一)


【執筆者:兼岩和広】