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=あぶらやま／油山=
福岡市の南西部にあたる早良区および城南区・南区にまたがる標高五九七メートルの山。現在、同山中腹にある[[正覚寺]]の寺伝によれば、聖武天皇の頃に西域から渡来した<ruby>清賀<rt>せいが</rt></ruby>がこの山の白椿で[[千手観音]]を刻み、また椿の実から搾取した油を[[灯明]]に使用することを人々に教えたことから、この山を[[油山]]と呼ぶようになり、最盛期には東側の泉福寺に三六〇坊、西側の[[天福寺]]に三六〇坊があったと伝える。[[聖光]]が[[法然]]の門に入る以前、[[比叡山]]での修学後に帰郷しこの[[油山]]で[[学頭]]を務めている。現在は[[聖光]]住坊跡といわれる場所に[[鎮西上人]]霊蹟碑が建ち、表面が[[山下現有]]の筆で、裏面は[[望月信亨]]の文章が、[[浄土宗]][[僧侶]]で書家でもあった清水禄山の筆で刻まれている。
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【資料】『聖光上人伝』
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【参考】青柳英珊『鎮西上人』（教学週報社、一九三二）、西日本新聞社編『福岡県百科事典』（西日本新聞社、一九八二）
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【執筆者：柴田泰山】


[[File:あぶらやま【油山】.jpg|upright|[[油山]]]]