正覚寺 (しょうがくじ)のソースを表示

=しょうがくじ／正覚寺=

==<span style="border: 1px solid;color: white;background-color: black;font-weight: bold;">一</span>==
青森市本町。[[無量]]山[[引接]]院。青森[[教区]]№五五。いわき市山崎[[専称寺]]末。寛永三年（一六二六）青森開港奉行森山弥七郎の[[発願]]により、藩主津軽<ruby>信枚<rt>のぶひら</rt></ruby>に願い出て同五年建立された。[[開山]]は順[[蓮社]][[良故]]龍吞。初め覚正寺といったが、津軽氏の[[菩提寺]]革秀寺と混同するため現[[寺号]]に改められた。明治一一年（一八七八）准[[檀林]]に、同四四年[[法然]][[上人]]七〇〇年[[大遠忌]]には[[大本山]][[増上寺]][[別院]]に列せられる。[[山号]]額は小松宮<ruby>嘉彰<rt>よしあき</rt></ruby>[[親王]]の御親筆。津軽三十[[三観]]音[[霊場]]の第二二番札所である。現諸堂宇は[[開宗]]八〇〇年を記念し昭和四九年（一九七四）に再建。
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【資料】『蓮門精舎旧詞』四九（続浄一八）、『浄土宗寺院由緒書』中（『増上寺史料集』六）
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【執筆者：渡部伸一】


	
==<span style="border: 1px solid;color: white;background-color: black;font-weight: bold;">二</span>==
福井県越前市京町。太西山。福井[[教区]]№二二。[[開山]][[良如]]は[[清浄華院]]八世[[敬法]]を師として[[浄土宗]]学を学び、貞治五年（一三六六）当寺を建立。寺地は南北朝期に<ruby>斯波高経<rt>しばたかつね</rt></ruby>が拠った[[新善光寺]]城址である。その後、三度の類焼に及び、現在の[[本堂]]は安政元年（一八五四）に再建したもの。また、福井藩初代藩主結城秀康の四男でその家臣本多富正の養子となり、六歳で早世した吉松丸の墓がある。
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【資料】『浄土宗寺院由緒書』上（『増上寺史料集』五）
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【参考】『武生市史　資料編　社寺の由緒』（武生市役所、一九八七）
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【参照項目】➡[[良如]]
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【執筆者：坪井剛】


	
==<span style="border: 1px solid;color: white;background-color: black;font-weight: bold;">三</span>==
滋賀県長浜市木之本町黒田。響流山。滋賀[[教区]]№一八。文永元年（一二六四）三井寺の僧によって天台[[寺院]]として草創され、元は黒田山万立寺と称した。一説には、慶安三年（一六五〇）[[歴山]]の[[開基]]ともいう。永仁年間（一二九三—一二九九）に[[一向宗]]に[[改宗]]するが天正の兵火（<ruby>賤<rt>しず</rt></ruby>ヶ<ruby>岳<rt>たけ</rt></ruby>の合戦）に遭い灰燼に帰した。慶安年間（一六四八—一六五二）に[[歴山]]は[[金戒光明寺]]の[[吞屋]]に師事し[[伝法]][[相承]]を受けた。慶安五年（一六五二）、[[金戒光明寺]]より[[山号]]、[[寺号]]、[[六字名号]]が付与され[[光明寺]]の[[末寺]]となった。享保年間（一七一六—一七三六）に現在の地に移り、[[本堂]]は安永二年（一七七三）に建てられたもの。
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【資料】『蓮門精舎旧詞』四四（続浄一九）、『浄土宗寺院由緒書』上（『増上寺史料集』五）、『滋賀県市町村沿革史』四（弘文堂書店、一九八八）、『近江伊香郡志』下（名著出版、一九七二）
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【執筆者：井野周隆】


	
==<span style="border: 1px solid;color: white;background-color: black;font-weight: bold;">四</span>==
山口県周南市樋口。法王山光融院。山口[[教区]]№六六。天正年間（一五七三—一五九二）、『[[浄土宗]]山口[[教区]]誌』によると庄寺山に[[草庵]]を構え[[念仏]]を[[専修]]した寂玄が[[開山]]、『[[蓮門精舎旧詞]]』によると然[[蓮社]]本誉性運が[[開山]]とされている。性運については姓師籍等不詳。二世以中のとき、領主宍戸<ruby>就尚<rt>なりなお</rt></ruby>が[[帰依]]し、内室[[正覚院]]の[[菩提]]を弔うため、寛永年間（一六二四—一六四四）に堂宇を建立し法王山[[正覚寺]]とした。二二世眼誉のとき[[専修念仏]]の意を生かし[[常念仏]]を始めた。宝暦九年（一七五九）火災で焼失した[[本堂]][[庫裡]]を再建。
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【資料】『蓮門精舎旧詞』二七、三二（続浄一九）、『浄土宗山口教区誌』三二二
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【執筆者：藤本淨孝】


	
==<span style="border: 1px solid;color: white;background-color: black;font-weight: bold;">五</span>==
福岡県糸島市二丈深江。[[誓願]]山大音院。福岡[[教区]]№一六一。元は[[真言宗]]で、元亨元年（一三二一）に二条城主深江氏の[[菩提]]所として[[開基]]されたと伝わる。元亀二年（一五七一）に戦火で全焼。天正七年（一五七九）に暁天が二三歳で再興を[[発願]]、六年の歳月をかけ再建し[[浄土宗]][[寺院]]として[[開山]]。元和八年（一六二二）唐津城主寺沢志摩守は二世高誉に一万坪を寄進。[[山門]]の[[誓願]]山の額は、一八世常誉の代に華頂宮[[尊超法親王]]より、菊葵の[[紋章]]の[[許可]]と共に拝受したもの。
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【資料】『蓮門精舎旧詞』四二（続浄一九）
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【参考】二丈町誌編纂委員会編『二丈町誌　平成版』（二丈町、二〇〇五）
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【執筆者：金田昭教】


	
==<span style="border: 1px solid;color: white;background-color: black;font-weight: bold;">六</span>==
大分県<ruby>杵築<rt>きつき</rt></ruby>市南杵築。大音山法流院。大分[[教区]]№二三。[[開山]]は勝[[蓮社]]超誉元主。元主は、日田の[[大超寺]]に居住し、[[江戸崎]][[大念寺]]での修学・[[受戒]]ののち、杵築藩主小笠原忠知の[[菩提寺]]から頼まれ[[峯高寺]]に[[住持]]した。その後寛永一一年（一六三四）に当寺を建立し、[[開山]]に備え移住した。一説によると、もとは近江国の城主本多氏の[[菩提]]所であったが、後に城主とともに当地に移転したといわれている。
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【資料】『蓮門精舎旧詞』四〇、『浄土宗寺院由緒書』中（『増上寺史料集』六）
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【参考】『杵築市誌』（杵築市誌刊行会、一九六八）
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【執筆者：今井英之】