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=いばしんえん／意馬心猿=
[[凡夫]]の心を馬が荒れる様子と猿の落ち着きのなさにたとえて言うこと。心猿意馬ともいう。[[法然]]は『[[登山状]]』の中で、『[[観経]]』の[[定善]]義を説明するにあたり、「その[[定善]]の門にいらんとすれば、すなわち意馬荒れて[[六塵]]の境に馳す、かの[[散善]]の門に臨まんとすれば、また心猿遊んで[[十悪]]の枝に移る。かれを静めんとすれども得ず、これを止めんとすれども能わず」（聖典四・四九八／昭法全四二一）と、[[凡夫]]の心を捉えている。このたとえは、[[曇鸞]]『[[略論安楽浄土義]]』にも、「然るに[[凡夫]]の心<ruby>猶<rt>なお</rt></ruby>野馬のごとし。劇して猿猴なるを<ruby>識<rt>し</rt></ruby>る。[[六塵]]を<ruby>馳騁<rt>じてい</rt></ruby>し、暫くも停息せず」（[http://jodoshuzensho.jp/jozensearch_post/search/detail.php?lineno=J01_0672 浄全一・六七二上]）とある。
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【執筆者：東海林良昌】