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「後出阿弥陀仏偈」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:23時点における最新版

ごしゅつあみだぶつげ/後出阿弥陀仏偈

一巻。後漢の成立。訳者不詳。経典目録によると初訳の『阿弥陀仏偈』があったとするが現存しない。本書は「後出」とあるので第二訳として今日まで伝承されてきている。全編五言五六句からなる偈で構成され、その内容は後漢の支婁迦讖しるかせん訳とされる『無量清浄平等覚経』にもとづきながら、阿弥陀仏やその浄土荘厳が簡潔に説かれている。偈の偶数句末に置かれた字は、不規則ながらも押韻させようとする訳者(または撰者)の音楽的な配慮が認められ、このため本書は何らかの儀礼に用いられた可能性がある。


【所収】正蔵一二


【参考】蓮沢成淳「後出阿弥陀仏偈解題」(『国訳一切経』宝積部七、一九三二)、齊藤隆信「『後出阿弥陀仏偈』とその用途」(『浄土教典籍の研究』佛教大学総合研究所、二〇〇六)


【執筆者:齊藤隆信】