如意輪寺のソースを表示

=にょいりんじ／如意輪寺=
奈良県吉野郡吉野町。塔尾山<ruby>椿花院<rt>ちんかいん</rt></ruby>。奈良[[教区]]№二九八。延喜年間（九〇一—九二三）に[[修験道]]開祖の日蔵道賢が[[開基]]。古くは金峯山寺<ruby>[[塔頭]]<rt>たっちゅう</rt></ruby>満堂派に属したと伝えるが、『西大寺[[光明]][[真言]][[結縁]][[過去帳]]』や『西大寺諸国[[寺院]]帳』にも寺名がみえることから、中世には西大寺[[律宗]]の[[末寺]]であったようである。江戸初期には荒廃が甚だしかったが、文誉鉄牛が慶安三年（一六五〇）に[[本堂]]を再建、寛文五年（一六六五）に[[浄土宗]]に[[改宗]]した。後醍醐天皇の勅願寺と伝え、[[本堂]]東側後方に<ruby>塔尾陵<rt>とうのおのみささぎ</rt></ruby>（後醍醐天皇陵）、<ruby>世泰<rt>ときやす</rt></ruby>[[親王]]陵がある。寺宝も多く、木造蔵王[[権現]]像（国重要文化財）は嘉禄二年（一二二六）源慶と能慶の作で鎌倉期の秀逸な蔵王[[権現]]像であり、その[[厨子]]には延元元年（一三三六）の墨書銘があり、後醍醐天皇宸筆と伝承する詩と<ruby>御嶽<rt>おんたけ</rt></ruby>曼陀羅の絵が内部に描かれている。他にも吉野参詣曼陀羅（県文化財）等を所蔵。
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【資料】『蓮門精舎旧詞』八、『太平記』二六（『日本古典文学大系』）、『吉野山独案内』三
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【参考】『吉野町史』（吉野町役場、一九七二）
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【執筆者：伊藤茂樹】