大巌寺のソースを表示

=だいがんじ／大巌寺=
千葉市中央区[[大巌寺]]町。龍澤山玄忠院。千葉[[教区]]№六五。[[関東十八檀林]]の一、道誉流の根本[[道場]]である。戦国時代に当地の領主原胤栄が道誉[[貞把]]に[[帰依]]して、天文二二年（一五五三）<ruby>[[生実]]<rt>おゆみ</rt></ruby>城外に一宇を建立、永禄三年（一五六〇）には諸堂舎や[[学寮]]などが完成。同一二年・天正五年（一五七七）には禁制をもらって基盤を確立。二世[[虎角]]のときになると、[[潮龍]]・[[随波]]・[[尊照]]・[[霊巌]]などの学僧が輩出して教学の振興に尽力した。[[大巌寺]]は関[[東寺]]院の中では、とくに[[徳川家康]]との関係が深く、同一八年江戸入国以前から禁制や安堵状をもらい、入国後は幕府の[[祈願]]寺となり、一〇〇石の[[朱印地]]をもらい、[[末寺]]二四箇寺をもち、江戸時代を通じて[[檀林]]教育の[[道場]]となるも[[次第]]に衰微。各種江戸版の先駆をなす[[生実]]版といわれる古活字版がこの[[大巌寺]]において印刷された。現在は[[境内]]に[[淑徳大学]]などの教育施設が設立され、往時の[[檀林]]をしのぶことができる。
----
【資料】『生実大巌寺志』（浄全二〇）
----
【参考】宇高良哲『関東浄土宗檀林古文書選』（東洋文化出版、一九八二）【図版】巻末付録
----
【参照項目】➡[[関東十八檀林]]
----
【執筆者：宇高良哲】