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提供: 新纂浄土宗大辞典

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だん/壇

Ⓢmaṇḍalaの漢訳の一つ。壇は密教修法の際、曼荼羅の諸尊を描いたり、仏・菩薩の像を安置し、供物くもつ供具を供える台をいう。インドやチベットにおいては、もっぱら七日作壇法によって建てる土壇を用い、そこに香泥や牛糞を塗った。日本・中国においては木壇を用いるのが普通である。修法の目的に従って、一般的な本尊の壇としての大壇、護摩ごまを焚くための護摩壇、灌頂等に用いる小壇、その他聖天しょうでん壇、神供しんぐ壇などがある。形状は方形が一般的であるが、円・蓮華などの種類もある。『尊勝仏頂真言瑜伽軌儀』下には、「瑜祇を修すとは、是の如き衆生の苦を受くるを見て大悲心を起こすなり。即ち略して祈雨曼荼羅を作る。其の祈雨曼荼羅の大小は、上に準じ時に臨みて意に任す。壇基の高さは一尺なり。浄泥及び牛糞を和するを地に塗る。更に壇外に加う。四五尺の浄地、泥もて飾る。種種の雑香を以て、末して和して水と為し、細細に之を塗る。下及び外の三尺の浄所、その曼荼羅高さは一尺なり」(正蔵一九・三八一上)と祈雨の際に使用する壇の作り方が記されている。


【資料】『陀羅尼集経』、『楽邦文類』


【参照項目】➡曼荼羅護摩灌頂


【執筆者:薊法明】