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「因位・果位」の版間の差分

提供: 新纂浄土宗大辞典

 
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2018年3月30日 (金) 06:19時点における最新版

いんに・かい/因位・果位

因位とは菩薩が仏になるために修行をしている間の位をいい、果位とはその因位の修行を成就して仏となった位をいう。因位は因地いんじともいい、因位で修行している菩薩因人いんにんともいう。果位果地かじともいい、果位修行を成就した仏を果人かにんという。また菩薩が因位にあるときに、仏になるために道心を起こして修行することを因位発心といい、菩薩が因位にあって修行中に一切の衆生利益することを因位利物という。とくに浄土教においては法蔵菩薩阿弥陀仏となるために六波羅蜜修行をしている期間を因位の菩薩と称し、その法蔵菩薩六波羅蜜修行を成就して阿弥陀仏となった果位酬因感果身と称している。法然の『三部経大意』に「弥陀如来は因位の時、専ら我が名号を念ぜん者を迎えんと誓いたまいて」(聖典四・二八五/昭法全二八)とあるのはその一例である。因位と果位とはいわば菩薩と仏との因果の関係を示すものといえる。


【資料】良栄理本『東宗要見聞』


【参照項目】➡酬因感果


【執筆者:宮田恒順】