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四大

提供: 新纂浄土宗大辞典

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しだい/四大

物質を作り出す地・水・火・風の四つの要素。四大種、四界のこと。Ⓢcatvāri mahābhūtāni。仏教では、諸々の色(Ⓢrūpa)、すなわちあらゆる物質は、地・水・火・風の四つの要素によって造られているとされる。これら四つの要素はそれぞれ異なる本質(自性)と作用を持つ。すなわち地とは固さ(堅)、水は湿りけ(湿)、火は暖かさ(なん)、風は動き(動)をそれぞれ本質とし、これらをまとめ四大の本質を「堅・湿・なん・動」とよぶ。またそれぞれの作用は物質を保持すること(持)、集めること(摂)、成熟させること(熟)、成長させること(長)である。これら四大はすべての物質の元素となるべきものであるから、当然人間の身体も四大によって造られたものとされる。身体を構成する四大のバランスが崩れることを「四大不調」あるいは「四大不和」と言い、病の原因と考えられている。また密教では四大に空を加え五大、さらに識を加えて六大を説く。


【参照項目】➡五大


【執筆者:石田一裕】